梅雨時期の不調(水滞) イライラにも漢方

みなさんこんにちは。
この植物は多肉植物の、「メラコ」というそうです。市内のお花屋さんで見つけました。かわいいでしょう。
ですので「メラ子」と名前を付けました。
病院のどこかにいるので見つけてくださいね。

この鉢にはシマウマ、別の鉢には象を。

遠くからじっと見つめている犬は、時々診察中も出現しますが、これはただ飾っているわけはなく、私たちの間で「消毒しました」の合図なんです。
一人が台の上などを消毒してそのままでいると、別のスタッフがまた消毒している…というかなり無駄なことを避けるためです(汗)

最近植物に興味があります。
先日、病院でかわいがっていた多肉植物を、かわいがりすぎて、枯らせてしまいました…。
よく調べないで世話していたのがいけなかったのですね。
なんともはやいたたまれない気持ちになり、市内のお花屋さんに行きました。
そこでいろいろ聞いたら、多肉植物のことだけではなく、病院のパキラさんたちや、ゴムの木の手入れなどを丁寧に丁寧に教えてくださいました。
その方の言うとおりにお世話を1か月、ちゃんとしてみたのです。そうしたら何となく元気がなく葉が落ちていった植物たちがみるみる元気になってきています。
私は動物の医者ですが、植物には植物のお医者さん!と思いました。
いま、ゴムの木を預けてお手入れをしていただいています。ありがとうございます。
そういえば、この病院を開くにあたって、お金のプロ、建物のプロなど自分の知らないたくさんの専門家がいて、「餅は餅屋」という言葉をしみじみ考えたものでした。

 

さて、梅雨。(前置き長い…)
この時期に体の不調が目立つ人や動物は、「水滞(すいたい)」の体質の場合が多いです。
動物の場合、何となく体がダルダルしていたり、体が重そうだったり、めまい(眼振)を起こすこともあります。
ヒトの場合は下半身がむくむ、体がだるい、梅雨時期にめまいがする、舌の形を見るとはれぼったくて、辺縁に歯形がついている場合はその体質のことが多いらしいです。
まさに自分はこの体質で、疲れるとひどいめまいが起こります。そのむくみを解消する(「利水」の作用を持つ)漢方薬を飲んでみたところ、すごく体が軽くなり、調子がよくなりました。
動物にもそういう子はいるようで、その「利水」の作用を持つ漢方薬を試したところ、体のむくみが解消し、楽そうになった子がいました。
この利水剤は西洋薬の利尿剤とは違い、体の水分が足りないときは補って、過剰なときは出してくれる、水分の偏在を調整するという本当に不思議な作用があります。しかも体質をあまり選ばない漢方薬でもあるので、比較的安全に使用することができます。
その子は少し変わった発作もあったので、(人間の漢方薬では)疲れてイライラしたり怒ったりする場合に使うような漢方薬を併用してみたところ、その発作も今のところ治まっているようです。
このイライラの漢方は、漢方的に言うと「肝の気を滑らかにする(疏泄作用)」働きがあります。その時の体の状態(証)を「肝気滞」とか「気うつ」といいます。西洋医学的には疲れなどからくるイライラや軽い発作を、脳の血流をよくして、症状を抑える働きがあるようです。
このように漢方薬は、西洋医学的にうまく説明できないような症状でも、よい効果が出ることがたくさんあります。漢方薬の効能文書を見ると、本当にたくさんの症状に対応しています。それがわかりにくさの原因でもあるのですが、西洋薬とは診断や処方の仕方が全然違うので、そうなるんですね。
もちろん、西洋的な検査などをちゃんと行って、緊急を要するものがないかどうかをきちんと調べてからこのような治療に取り組むのが一番良いと思います。

なんとなく、最近調子が悪いな、前はこんなに吠えなかったのに、いらいらしてるように見える、とか、「なんとなく変、なんとなく不調」を感じていらっしゃったら、お気軽に相談してくださいね。

花壇のお花が増えてました。
ここを建てた建築士のお母さんが植えてくれます。いつもありがとうございます^^