11月の診療時間変更と臨時休診

みなさんこんにちは。
急に寒くなりましたね。
寒くなったせいか、背中や腰の痛みや体調を崩した子が多くなってきました。
動物のいる床の近くは人間が感じるより案外寒いものです。
暑がりの子は別ですが、夏でもあんまり暑がらない子は寒さに特に弱いので、十分気をつけてくださいね。

さて11月の診療時間変更と臨時休診についてお知らせいたします。

  • 11月9日(金) 午後休診
  • 11月15日(木) 臨時休診

大変ご不便をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

星空がきれいなんです

みなさんこんにちは。たまにはこんなのもいいのではと思い、載せてみました。
これ、数日前に急に冷え込んだ時に撮ったんです。
仕事が深夜までかかった時、さて帰ろうと思ったらあたりは真っ暗で、寒くて空気が澄んでたせいかとっても星空がきれいで。
今のカメラってすごいですね。これ一眼レフとかではなく、シャッターひとつで取れます。三脚はいりますが、10秒ほど。
建物があるせいで、まだ星が少なく見えますが、↓はいかがでしょう?

電柱やライトが写ってますが…、カメラは素人ということで許してください(汗)
天の川も写っていて、きれいだなって思います。
北東の空を撮ったら偶然アンドロメダ銀河が写りました。
さてどこでしょう。

中央にカシオペアがありますね。
ぼんやり小さいのですが、見えましたか?

ここです。

目の良い方は肉眼でも見えるそうですが、見えませんよ(汗)
お盆のころのペルセウス座流星群も今年は当たり年だったそうですね。
見たかったですが、眠気に負けました。
11月のしし座、12月のふたご座流星群を待ちましょうかね。でも新潟ってたいてい雨か雪…。
そんな時は群馬がおすすめです。

なんだか病院のブログと全く関係ないですが、たまには星空もいいですよね。
早いものであと1か月で開院して1年。早い、早すぎる。
4年前に亡くなったビーグルのウッディの誕生日に開院しました。
星になって空から見てるでしょうかね…。

だんだん秋っぽくなってきて、最近は寒い日もあります。
ご自身もそうですし、動物の体調も気をつけてくださいね!

8月の診療時間変更とお盆休みにつきまして

みなさんこんにちは。
毎日暑いですね。
暑いですね、とかのレベルではなくテレビでは災害級とか…。
地震、大雨、猛暑…。一体どうしたらよいのでしょうね…。
暑いせいか、最近体調を悪くする動物が多く来られます。
温度、お水、食事が傷んだりしないようにくれぐれもお気を付けくださいね。


8月の診療時間変更とお盆についてです。
8月2日(木)、3日(金)午前は通常通り診療を行いますが、午後の診療を15:00~16:30といたします。
お盆休みは11日(・祝)、12日()13日(月)です。
8月27日(月)は学会出席のため臨時休診となります。
ご不便をおかけいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

尿漏れに鍼と漢方

みなさんこんにちは。
大雨で大変なことが起こりましたね…。
地震も多いですし、いつどこで何があるかわからない時代になってしまいました。
毎日暮らせることが当たり前ではないんだなとつくづく思い知らされます。
一日も早い復興と亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

今日は犬の尿漏れについてです。
尿漏れは様々な原因で起こります。 加齢によるものだったり、ホルモン(内分泌)の変化によるものだったりします。
時々経験するのがメスの避妊手術後の尿漏れです。
寝ているときにいつの間にかということもありますし、起きていても知らずに漏れていることがあります。
避妊手術後におこる尿漏れはホルモンのバランスが変わることによっておこることが可能性としてありますが、原因がはっきりわからないことが多いです。
手術がうまくいかなかったということでは決してなく、いつもいつも起こるものでもないですし、手術前にはどうしても予見できないものなのです。
さてどうするか。
従来ホルモン剤などが試されることが多く、最近では海外のお薬での治療がされています。
そのほかの治療として鍼と漢方薬も効果があるようです。もちろん治療との相性や状態によっても変わるので完璧とは言えませんが、様々な子を治療させていただくうちに思った以上に効果があり、これといった副作用も出ないというのが今のところの実感です。

それにしても、尿漏れに鍼と漢方??? ほんとに??? と思われそうですね。 それが案外そうでもないんです。 尿漏れは「腎」の「気」が落ちることで起こるといわれています。 この状態を「腎気虚」といいます。「腎気」は膀胱にしっかり尿をためたり、筋肉を引き締めたりして尿を出したり止めたりするエネルギーになります。 これが足りなくなると尿が異常にたまったり、思わぬところで漏れてしまったり、ということが起こります。 本人は気づいていないことが多いです。 飼い主さんにとっては布団などがぬれたりして、結構苦労されている方が多いと思います。

さて、今日ご紹介の子はO市はなちゃん、パピヨンさん。

立派な耳と舌ですね~。本当に蝶々のよう。
はなちゃんは事情があって今の飼い主さんの元へ来ました。そして健康と思われるので避妊手術をしてもらいました。その後、とても元気なのですが、なぜか寝ているときに尿がじわじわと出てくるようになったそうです。
診察してみますと、元気食欲OKで、普段の排泄も問題なし。 脈は「やや沈虚(やや沈んで弱い感じ)ですが、舌はどちらかというと「紅」です。お話をたくさん伺って、「腎気虚」または生い立ちや今までの生活を考えて「腎精虚」と考えました。腎気虚は前にも出てきましたが、腎精虚は初めてです。生まれ持ったエネルギーあるいは食べ物によって得られるエネルギーを「精」といいます。そこから「気」が生まれるのですが、親から受け継いだものが少なかったり、過剰な交配などでエネルギーを消費してしまうと「精虚」という状態になりやすくなります。
はなちゃんは鍼と漢方薬で、まず腎気虚の治療からしてみることにしました。 腎気虚と腎精虚の経穴(ツボ)は使うところが似ています。 そこに数本置き鍼する「白鍼」をしました。そして腎気虚のための漢方薬を使用してみました。


うん、りりしいです(笑)

2週間に1回の鍼治療と、漢方薬を毎日飲んでいただいていました。
そして、数回目の治療のころ目に見える効果が出てきました。だんだんおもらしの回数が減り、それが週1回になり、月1回になり…。だんだん減ってきて、本人はずっといたって元気なのですが何より飼い主さんのお掃除の負担が減ったのは何よりうれしいことでした。
今は2か月に1回の鍼治療とごく少量の漢方薬で治療していますが、とても良い経過をたどっていて、間もなく漢方薬も終了でよいかなと考えています。鍼治療は本人さえ嫌がらなければ数か月に1回程度したらどうかと思っています。

動物ってかわいいですよね。
自分が迎え入れた子ならなおさら。本人は元気だし、ご飯も食べてくれる。だけどなんとなく続く症状に悩んでいる飼い主さんはとても多いと思うのです。 例えば一晩中続く咳とか…。 我が家もそうでした。

鍼と漢方薬は明らかに治せないものがあったり、急性症状にはなかなか一般診療の中では対応しにくいこともあるのですが、しかし逆に、慢性で「ちょっと大変…」という症状を軽くして動物や飼い主さんの生活をよりよくすることができるかもしれないのは大きな魅力です。

もしなんとなく困っていることがあったらなんでも相談してくださいね。

フレンチブルドッグの足腰の弱り

みなさんこんにちは、夏っぽくなってきましたね。
なんだかジメジメ湿気が多い年だと思うのは自分だけでしょうか?
そういえばこの病院で本格的な夏を過ごすのは初めてです。

さて今日はK市M先生からのご紹介、フレンチブルドッグのみるくちゃん。
笑ってる…(笑)
見ての通り(失礼かな?)超がつくほどの陽気なよい子です。陽気な子と言うくらいだから体は熱いです。
みるくちゃんは後肢がふらつき椎間板ヘルニアの疑いとのことでした。
M先生から処方していただいているごく少量のステロイドとサプリメント等を使用しながら、こちらで鍼治療と漢方薬を加えることにしました。

東洋医学(中獣医学)では、仮に診断がはっきりしなくても症状と体質、経緯から「証」を特定して治療が行うことができて、何となく変?の症状にアプローチできるのが最大のメリットです。
また、かかりつけの先生からメインの治療をしていただきながら、それにご協力する形で治療できる点がすごく良いと思っています。

この子はもともと陽気で暑がるので、そういった子は「陰虚」という体質になりやすいんですね。
後から分かったのですが、漢方薬(厳密には中薬と言います)を始める前は元気が少しなかったようです。
この文章を書いている今の方がとっても元気がよくて、前は少し元気がなかったんですねー、と飼い主さんとお話ししました。
ということは「気虚」もあったんだと思います。
「陰虚」というのは体に熱がたまって乾いており、それが長引いた状態「虚証」のことを言います。「気虚」は前回のうめちゃんのところでも出てきましたが、簡単に言うとエネルギーの低下です。
中獣医学では、背中や後肢に主に症状がある場合、それを支配する臓腑は「腎」。西洋医学の腎臓とは違うのですね。
まとめると、この子の「証」は「腎陰虚」、後肢のふらつきがあるので「痺証」、筋肉が細くなっているので「脾気虚」と考えました。おそらく背部の「気血滞」もあろうかと思います。これもうめちゃんのところ出てきました。

それでは鍼治療開始です!

いつも笑ってます…しかも鍼中にもかかわらずカメラ目線(笑) かわいい~♪

治療は「腎の気と陰」「脾気」を補して、体の「気血の滞り」を解消する経穴で鍼治療、腎の気と陰を補す漢方薬(中薬)を使っていただきました。

ずっと見つめられてます。おやつくださいって言われてるみたい…いや言ってます!?(笑)
鍼してる時はお母さんの方見ててね~。15分間ガンバ。

足もこんな風に鍼を使います。

全身にバランスよく行うのが基本です。やりすぎもよくありません。
だいたい2週間おきに鍼治療を行って、こないだで数回目。
駐車場で歩いていただくのですが、だいぶ立ち方歩き方がよくなってきたように思います。
なにより、顔つきが若返って、ますますかわい~くなったのは間違いありません。
(先日の笑顔全開の写真を撮り忘れたので今度載せます…汗)
みるくちゃん、ますます若返って、しっかり立って、もっともっとかわいくなりましょうね!